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荒尾市、荒尾市民病院、荒尾市医師会、フォーネスライフ株式会社、NECソリューションイノベータ株式会社と連携協定を締結しました

 熊本大学大学院生命科学研究部は、令和5年9月12日に熊本県荒尾市、荒尾市民病院、一般社団法人荒尾市医師会、フォーネスライフ株式会社、NECソリューションイノベータ株式会社と連携協定を締結しました。

 本協定は、各自の強みを生かして、荒尾市住民の健康寿命の延伸と健康格差の解消により、ウェルビーイングの実現を目指すことを目的としています。

 地域社会の発展及び活性化に資するため、産学官6者間が連携することで、市民の認知症や脳卒中などの「将来の疾病リスク」および生活習慣病に関連する「現在の体の状態」の可視化と、一人ひとりに適した生活習慣改善のサポートを行うヘルスケアサービス「フォーネスビジュアス」を2024年1月より活用し、熊本大学生命科学研究部による結果の解析と観察研究の評価をもって、荒尾市の住民サービス向上および健康・介護サービスの継続的な提供の実現性を検証してまいります。


第3回熊本大学ライフサイエンスシーズ探索研究会を開催しました

 10月30日、熊本大学病院総合臨床研究部は、第3回熊本大学ライフサイエンスシーズ探索研究会を開催しました。

 本研究会は、学内で実施されている研究を相互に把握し、共同研究の機会等研究の発展に繋がる情報を共有すること及び研究シーズの掘り起こしを目的として、生命科学研究系及び工学系の各分野を対象として開催したものです。

 今回の研究会は25演題について発表が行われ、70名を超える参加があり、質疑応答等では活発な意見交換が繰り広げられました。これまでシーズ探索研究会は生命科学研究系のみで開催していましたが、今回は、生命科学研究系・工学系・URAが参加することにより、学術研究や共同研究のマッチング(実用化に向けた企業との共同研究を含む)が見込め、医工連携活性化のきっかけ作りとなりました。

大谷理事による開会の挨拶

研究会の様子


※ 第3回熊本大学ライフサイエンスシーズ探索研究会のプログラム等については、熊本大学病院総合臨床研究部専用のウェブサイト(https://www2.kuh.kumamoto-u.ac.jp/dgci/intra/seedsconf2021/index.html:学内限定)を参照ください。

お問い合わせ
熊本大学病院 総合臨床研究部
096-373-5575
dgciinfo[AT]kumamoto-u.ac.jp ※[AT]を@に書き換えてご使用ください。


山口知也准教授:(生命科学研究部がん生物学分野・大学院先導機構所属)
平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において 若手科学者賞を受賞

 生命科学研究部がん生物学分野の山口知也准教授(大学院先導機構所属)が、平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において「若手科学者賞」を受賞しました。

 文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として行われているものです。「若手科学者賞」はその中でも萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に贈られます。

 受賞された研究テーマは「肺腺がんのリネジ特異的生存シグナル伝達機構の解明の研究」です。山口准教授らは、TTF-1という肺腺がんに特異的であるがん遺伝子により誘導される遺伝子として「ROR1」を世界に先駆けて同定し、肺腺がんの生存に深く関わることを発見しました。またROR1による肺腺がん細胞での薬剤耐性の詳細な仕組み(分子機序)を明らかにするとともに、ROR1の抑制が肺腺がん細胞の増殖を抑え、既存の分子標的薬「イレッサ」等の薬剤耐性を獲得した肺腺がん細胞においても効果的であることを見出しました。こうした肺腺がんの"アキレス腱"となる分子を発見し、詳細なはたらきを明らかにした業績が評価され、今回の受賞に繋がりました。


山口知也准教授
平成29年4月19日(水)文部科学省において表彰式が行われました。

第103回日本病理学会総会学生ポスター 優秀演題賞受賞 
医学部医学科4年 下地徹くん

平成26年4月24~26日に広島で開催された第103回日本病理学会総会において、医学部医学科4年生の下地徹くんが学生ポスター発表で優秀発表賞を受賞しました。演題名は「淡明細胞型腎細胞癌における腫瘍随伴マクロファージと癌幹細胞の関連性」です。演題は下地、桑原、作村、松石の連名で報告されましたが、下地くんが代表で表彰されました。医学部医学科3年生では基礎演習という期間が設けられており、約2ヵ月間研究室に所属して、医学研究に携わります。下地君と他3名は生命科学研究部細胞病理学分野の竹屋教授と菰原講師の指導のもと、大学病院で手術切除された組織切片を用いて、腎細胞癌におけるがん幹細胞とマクロファージに関する研究を行いました。その結果、CD44陽性のがん幹細胞が存在する場所ではマクロファージの浸潤が多く見られることを明らかにしました。本研究はヒトのがん組織において、その親玉となるがん幹細胞がマクロファージによって誘導・維持されていることを示唆する観察結果で、がんの病態を考える上で大変重要な知見です。

日本病理学会では、病理学研究に興味のある医学部学生を対象に、ポスター発表の機会が設けられており、今年度は全国から100近くの演題が発表されました。その中から、優秀演題賞として数名が選ばれましたが、熊本大学の学生が受賞したのは大変喜ばしいことす。


生命科学研究部 細胞病理学分野 竹屋元裕教授が
日本病理学賞を受賞

本学生命科学研究部細胞病理学分野 竹屋元裕教授は、平成26年4月25日(金)、広島国際会議場で開催された第103回日本病理学会総会において日本病理学会員にとって最高の名誉である「日本病理学賞」を受賞し、受賞講演として「マクロファージの活性化と病態」と題する宿題報告を行いました。講演内容は、生体の見張り番であるマクロファージという細胞には、大別して二種類の活性化経路があり、活性化の違いが病態に大きな影響を及ぼすというもので、異なる活性化を示すマクロファージを区別するためのマーカーの開発や、様々な腫瘍組織内に浸潤する「腫瘍随伴マクロファージ」が腫瘍増殖に与える影響についての最新の研究成果が報告され、多くの参加者から高い称賛が寄せられました。

「宿題報告」は、学術委員会の厳正な審査と投票によって全国の病理研究者の中から毎年3名の担当者が選ばれ、約1年半後の病理学会総会において講演が行われます。3日間の会期中、毎日1演題ずつ、全参加者を対象として報告が行われ、同時に「日本病理学賞」が授与されます。今回の受賞は、竹屋元裕教授と細胞病理学分野の教室員が長年にわたって積み重ねてきた成果が高く評価されたものです。

授賞式記念撮影(左:安井弥総会会長、右:深山正久理事長)


本学学生がアメリカ泌尿器科学会で最優秀ポスター賞を受賞

平成25年5月4日~8日、米国サンディエゴで開催されたアメリカ泌尿器科学会American Urological Association 2013 ANNUAL MEETING:AUA 2013 で本学大学院医学教育部博士課程2年(泌尿器病態学)の元島崇信さん(医師)が、最優秀ポスター賞(BEST OF POSTERS) を受賞しました。本学会は、泌尿器科学分野において世界中の泌尿器科医や企業が集まる世界最大規模の国際学会です。

受賞した演題は、「Sorafenib enhances the anti-tumor effect of anti-CTLA-4 antibody to kidney cancer」で、新しい免疫療法薬として注目されている抗CTLA-4抗体薬のがんに対する効果を、既存の分子標的薬であるSorafenibが増強することを示した研究であり、実際にがん治療にも応用可能です。今回の受賞は本学泌尿器科学と細胞病理学の共同研究の成果であり、臨床系と基礎系の教室が高い次元でコラボレーションした結果、世界で認められた大変名誉ある受賞です。